第20回全国地方議員交流研修会in沖縄 1日目 全体会 (1/29)
全国地方議員交流研修会が1/29~31の日程で沖縄にて開催されました。この研修は今回で20回目となります。概要については前回の長崎での開催の記事をご覧ください。
1日目は全体会が開催され、講演や問題提起などががありました。
記念講演では、「沖縄、日本を再び戦場にさせてはならない」と題し、玉城デニー沖縄県知事より、沖縄の戦後80年の歴史、基地問題と地域外交などについて講話があり、沖縄県は地域外交を展開することで、国際平和創造拠点、グローバルビジネス競争拠点、国際協力貢献拠点の3つの拠点となることを目指したいとの目標が語られました。
問題提起1では、「戦後80年、私たちから平和をつくるー欧米からグローバルサウスの時代へ。沖縄、長崎、広島、全国市民を平和のハブに!」と題し、羽場久美子青山学院大学名誉教授より国際情勢と経済戦略などについて講話があり、アジアやアフリカのIT、AI人口増加により、経済圏がBRICS、グローバルサウスに移行してきていることが指摘されました。
問題提起2では、「パフォーマンスでは済まされない~限界近づく農と食の危機」「詰めの甘さ」をどう克服するかと題し、鈴木宣弘東京大学特任教授より講話があり、日本の食料安全保障と農業政策の強化について、日本の食料自給率の低下と農業の弱体化が進行しており、農業予算の削減や農家の高齢化が問題であると指摘、日本の農業を支えるために赤字補填や直接支払いの支払いシステムを強化する必要との提案がありました。
いずれも非常に中身の濃い講話でした。玉城知事からの話の冒頭で、沖縄は琉球王朝時代から東アジア圏で交流を築いてきたことに触れられました。沖縄はふたたび東アジアの経済発展の中心地、そして平和のハブとしての役割を果たすことができるのかもしれません。