第20回全国地方議員交流研修会in沖縄 3日目 現地フィールドワーク (1/31)
全国地方議員交流研修in沖縄3日目(1月31日)はオプショナル現地フィールドワークが開催されました。2コースありましたが、わたしは「沖縄戦跡訪問」に参加しました。訪問場所は糸数アブチラガマ、平和祈念公園、平和の礎資料館、ひめゆりの塔で、ガイドの方から説明がありました。
糸数アブチラガマについて
糸数アブチラガマは沖縄県南部にある全長270メートルの自然洞窟です。沖縄県では石灰岩の浸食により形成されたこのような洞窟が多く点在しています。沖縄戦時中、住民の地下壕でしたが、日本軍により負傷兵や重病患者の収容場所、地下陣地・倉庫として使用されるようになりました。狭い壕の中に約600名の負傷兵が運び込まれ、中には精神に異常をきたした方もいたそうです。
ガイドの方より、懐中電灯を消してみてくださいとの案内で、参加者が一斉に消灯しました。そして、「暗い中うめき声や子どもの泣き声、排泄臭などで溢れる当時の壕内を想像してみてください。」。参加者はみな言葉を失いました。
その後、南部への撤退命令により重病患者は置き去りにされました。中には薬を投与されて亡くなった方もいたとのことです。
最後に壕の出口の祭壇に祈りを捧げました。
平和祈念公園について
沖縄戦では全国から動員された兵が命を落としました。刻銘には亡くなられた方の名前が刻まれていました。
平和の広場には「平和の礎」が設置されています。沖縄を中心に平和の波が世界に広がっていく願いが込められています。
平和の礎資料館について
沖縄戦当時のことを示す貴重な資料が展示されていました。沖縄戦では住民の1/4が命を落としました。方言を喋るとスパイとみなされたり、米兵に捕まると情報を漏らされてしまうことから、日本兵により命を奪われてしまった方も多かったとのことです。当時の事を語る方の動画や、当時書き残された文章などが展示されていました。1時間半ではとても見て回れないほどの量でした。
ちょうど中学生の修学旅行と思われるグループが訪れていました。平和の尊さが次の世代に引き継がれていくことを願ってやみません。
ひめゆりの塔について
ひめゆり学徒隊は当時の看護部隊で、彼女たちは軍とともに行動し、献身的に看護活動に当たったと証言されています。激戦の中で多くの生徒が砲弾に倒れました。「ひめゆり」は、沖縄県立第一女学校と師範学校女子部の学校広報紙「おとひめ」「白百合」に由来するとのこと。ひめゆり学徒隊は14歳以上の子どもたちが動員され、592名、そのうち339名が命を落としました。
入口近くで花束を売っていたので手向けて祈りを捧げました。
フィールドワークではガイドの方の説明により、より詳しく知ることができました。壕の外からのいわゆる馬乗り攻撃で天井に熔けた一斗缶が貼りついていることなどはガイドなしでは気付くことはできないと思います。平和への強い想いのある方が説明することによって、単なる説明にとどまらず、活きたものにものになり、参加者の心に響くことを感じました。
今回の全国地方議員交流研修会in沖縄は3日間たいへん有意義なものとなりました。実行委員会や運営に携わったみなさま、参加された議員のみなさまに厚くお礼を申し上げます。