総合政策委員会道内調査 3日目 めぐりや・西山火口散策路・入江高砂貝塚館

総合政策委員会道内調査3日目の調査は、カフェめぐりや、西山火口散策路、入江高砂貝塚館の3か所。

昼食 カフェめぐりや
洞爺湖町内にあるカフェめぐりやは地域おこし協力隊の方が地産地消で地域を盛り上げること、若者が働ける場を創ることを掲げ、今年3月にオープンしました。昼の営業ですが、夜はイベントスペースとして利用でき、若者の音楽イベントなどに利用されています。メニューは「とうや野菜のブッダボウル」をたのみました。ブッダボウルとは「菜食丼」を意味します。

ここでもスタッフにいくつか質問しました。

Q)スタッフは何名?
A)7名。

Q)みなさん元地域おこし協力隊?
A)そうでない人もいる。わたしは1年休学してここで働いている。

この店をオープンしたことで、町外道外から若者が集まってきて働く場となっていました。地域おこし協力隊が地域に残るだけでなく、さらなる若手の移住促進につなげることができた好事例だと思います。

 

西山火口散策路
2000年の有珠山噴火で誕生した火口群に整備された散策路の南口付近にあるとうやこようちえん跡の周辺を見学しました。このような説明がありました。

・有珠山の噴火によりとうやこようちえんまで大型の噴石が飛んできて建物の壁を破壊した。そのときのまま展示されている。
・建物内は樹木が生い茂っている。陽樹であるハリギリなどが入っている。園庭であった場所は遷移の経過を観察するため、そのままにしてある。
・現在、とうやこようちえんは移転している。
・園児は事前に避難しており、犠牲者はいなかった。
・プールであった施設の枠が傾いている。これは地面が傾いたことを示す。
・山の斜面を利用した滑り台がすべれないほどの急傾斜になっている。
・洞爺湖有珠山火山マイスターネットワークの方々がガイドを行っている。

 

入江・高砂貝塚館
入江・高砂貝塚館は2021年に体験型学習室を増築し、リニューアルオープンしました。本物の土器に触れることができます。このような説明がありました。

・入江は縄文時代の後期、高砂は晩期
・農耕と違って自然と共生している。現在のSDGsのヒントともなる。
・本州にしかいないイノシシの牙や、八丈島でとれた貝の装飾品が出土している。このことは本州と交流があったことを示している。
・土偶や土器は女性を模している。新しい命を生み出す象徴と考えられていた。
・モリや釣り針が見つかっている。
・筋ジストロフィーの10代の男性の骨が発見されている。このことはこの時代に介護を受けていたことを示す。
・母子の骨の母親の骨に骨増殖の跡が見られた。冷たい水を浴びたことで外耳を塞いでいる。このことは海に潜っていたことを示す。
・入江・高砂遺跡は住居エリアに隣接しており、道路の拡幅が難しい。

質疑応答です

Q)この場所は墓であり、(盛土遺構と同様な)「送る」場所だった?
A)はい。アイヌとは直結しないが、儀式に通じるものである。

わたしからの質問です。
Q)もともとは何の用途でどのような経緯で見つかった?
A)道路をつくるときに崖を削ったところ貝がでてきた。専門の方と連絡をとり、遺跡だと分かった。

 

この度の3日間の総合政策委員会道内調査はたいへん有意義なものとなりました。施設等や市町村首長のみなさまをはじめご対応いただいたみなさま、移動の際にお世話になったドライバーの方等、総合政策部の理事者のみなさま、委員長・副委員長をはじめ総合政策委員会の委員のみなさまに厚く感謝を申し上げます。