北海道立動物愛護センター『あいにきた』開所式
北海道では動物愛護センターの設置に向けてこれまで準備が進められており、動物愛護管理センター運用体制検討会議にて行政機関や関係団体との運用体制の検討が重ねられてきました。わたしとしても検討会議に傍聴で参加したり、一般質問で災害時におけるペットの扱いについて取り上げるなど関心を寄せてきたところです。
3月27日に北海道立動物愛護センター『あいにきた』が開所されました。愛称は「一生を共にするかもしれない動物に『会いに来た』」、愛護センターの「愛」、北海道の「北」を表しています。センターは酪農学園大学キャンパス内に設置されており、大学との連携も進められています。主な業務は犬猫の収容・譲渡、動物愛護の考え方の普及啓発、関係機関との連携です。
開所式には関係機関や団体、道の担当部署、北海道議会議員など多数の方が出席しました。中には遠方から参加した議員の姿もありました。知事の式辞、北海道議会議長、酪農学園大学学長、北海道獣医師会会長の来賓祝辞の後、テープカットが行われました。
愛護センターは能登半島地震の仮設住宅で使用されているものと同じユニットで、事務室と飼育室が連携デッキでつながっています。飼育室の方はトラックに載せて移動することが可能で、移動式は全国初となります。屋根一面に太陽光パネルが設置されており、被災地など電源の確保が難しい場所でも運用できます。飼育室は30頭を収容することができ、隣接してドッグランが併設されています。
多頭飼育崩壊やペットへの虐待行為、転居先の事情や高齢者の施設入居によりペットを手放すことなどが社会問題となっています。これらはすべて人間の都合によるものです。この度の愛護センターの設置により、人とペットがともに豊かに暮らせる社会に向け大きな前進となることを心より願っています。