予算特別委員会で質問する
3月12日から16日の日程で行われた予算特別委員会での質問と答弁についてお知らせします。道政通信Vol.27からのリンクがこちらになります。
わたしは第3分科会で、農政部と経済部に質問しました。また、総合政策部への質問は岡田遼議員(釧路市)に送りました。
背景にある情報が質問中で省略されていたり、理事者が公式な場では言えないことや、答弁が冗長で内容が分かりにくい点も多い(そもそも答弁にあたる部分が全くないものもよくある)ため、解説をつけています。
農政部 持ち時間8分 6項目13問
一 新基本計画実装・農業構造転換支援事業について
質問
新基本計画実装・農業構造転換支援事業の上乗せ対象の対象品目や要件の緩和など、今後の支援の在り方について伺う。
答弁
地域からは、上乗せ支援の対象作物などに制限を設けないよう要望。事業効果を検証、今後の国の水田政策の見直しなどを踏まえ、上乗せ支援の在り方を検討。
※解説
冒頭先議で可決された『新基本計画実装・農業構造転換支援事業』についての質問。補助率1/2だが、小麦、大豆、馬鈴しょ、てん菜については一定の要件を満たせば3/5(新規だと約2/3)となっている。4品目に限ったことは他の会派からも質疑があった。答弁からは、次回は対象品目を緩和する方向性を検討することが読み取れる。
二 めん羊について
(一)食肉センター等の現状について
質問
道内の食肉センターは、統廃合が進められ、また、めん羊専門の食肉センター等はなく、豚のラインが使用されていることと承知。食肉センター等の現状とめん羊の処理状況について伺う。
答弁
81の市町村で約1万4千頭のめん羊が飼養。これらは、北海道畜産公社や北海道チクレンミート、6 か所の食肉処理施設において、牛や豚とともに受け入れられている。
(二)食肉センター等までの距離が遠い地域について
質問
近くに屠場がない生産者からは、遠すぎるという意見を伺っており、片道どのくらいかかると認識し、そのような生産者の声をどのように把握している?
答弁
生産者によっては、最寄りに食肉処理施設がなく、遠距離輸送を余儀なくされており、白糠町のめん羊生産者は、帯広市内の食肉処理施設まで片道100キロを超え、「身体的にも経済的にも負担が大きい」 といった声が寄せられている。
(三)意見聴取のあり方について
質問
めん羊協議会未加入の生産者の意見は把握できず。例えば意見聴取を目的としたフオームを設置し、案内メール等の全戸配付など、プッシュ型の意見聴取を提案する。
答弁
畜産振興課のホームページに設置してある「お問い合わせフオーム」のQR コードを
全戸調査などの通知文に付すなど、周知することにより、めん羊協議会に未加入の生産者も含め、意見の把握に向けて、丁寧に対応する。
解説
生産者の生の声を把握するよう求めたもの。お問い合わせフォームにつながるQRコードが採用された。最終的な狙いは食肉処理施設まで遠い生産者への具体な対応であり、この質問はそのための一歩である。
三 農業経営について
(一) 金融支援の実績について
質問
経営規模に見合わないほどの多額の借金は、財務が不安定となり持続可能な経営ができないことは農業経営においても同様。また、事業継承にも困難を生じ、廃業・離農の原因ともなりかねない。道は農業経営負担軽減支援資金を設け農業者の支援をしていると承知しているが、その実績について直近3年間の融資件数と金額を伺う。
答弁
融資実績は、
令和4年度が7件、約1億8千7百万円、
5年度が2件、約6千3百万円、
6年度が1件、約2千百万円
(二) 農業者の借金について
質問
先進的な農機具の購入等で多額の借金を抱えて自転車操業状態になっている農業者が少なからずいると聞いている。農業者の借金は表面化しづらいが、公式・非公式を含め関係機関等との対話の中で、まずは農業者の借金の実態について把握することを提案する。
答弁
制度資金の周知を図るとともに、農協や信連などとの対話を通じて、農業者の経営実態の把握に努める。
解説
低利子の農業経営負担軽減支援資金への借り換えで一定程度把握できてはいるが、把握できていない農業者もある。個別の経営に行政が立ち入るべきではないが、多額の借金を抱えた農業者が少なくないことは、個別の課題というより、北海道の農業のあり方の課題である。ここでは表面化していない課題を指摘している。
四 国への要請書等について
質問
日本の食料自給率は38%で、いわゆる兵糧攻めに脆弱。食料の確保こそが国家の安全保障の基盤であり、国内農業を守ることは防衛の観点からも重要。近年は防衛関連予算の優先度が高まりがち。今朝の報道では中東情勢で肥料のひとつ尿素の世界的な価格高騰が懸念されているとのこと。内容により防衛省を要望先に加え、農業施策の必要性を訴えるべきと考える。
答弁
必要な予算の確保について、所管省庁に提案してまいる。
解説
道からは定期的に国の各省庁に要請を行っているが、防衛省に要請することで農業の予算の優先度を上げることができないかという試み。これまでこのような質問例はなく、一石を投じた。質問中に議員席(おそらく与党側)から「そうだ!」との声があがった。
五 飲食料品の消費税をゼロとすることによる農業者の影響について
(一)免税と非課税について
質問
食料品の消費税について国会で議論となっているが、免税か非課税かによっても影響が
異なる。免税と非課税の違いについて、農業者の観点から認識を伺う。
答弁
免税の場合は農業者の仕入れに係る消費税額の還付が受けられるが、非課税の場合は還付が受けられない。
(二)農家への影響について
質問
資材や肥料など、農業者の必要経費となるものについては消費税がこれまで通り上乗せされる。一方、出荷の際には消費税が0%となるためその分の売上が減少する。単純に出荷額から消費税分を減額した分が買取価格となれば、農業者にとって大きな打撃となる。この点をどのように認識しているか、適切な価格転嫁にどのように取り組む?
答弁
国の動向を
注視するとともに、必要な情報収集に努める。
解説
現状ではまだ決まっていないので何とも言えないという趣旨。
ところで、道は、消費税は、社会保障制度の基盤として、年金や医療、介護、子育て支援といった施策を支える重要な財源との認識であったが、税金に色はついておらず、実質的には国の借金返済や法人減税の穴埋め、輸出還付金に充てられているというのがわたしの認識である。
六 国有農地の管理について
(一)道内の国有農地と現状について
質問
北海道が国から管理を任されている道内の国有農地面積と、管理している方の内訳について伺う。
答弁
道が管理している国有農地の面積は、令和6年度末で、約250ヘクタール、貸付は、24 件、約3.3 ヘクタール。国有農地の借受者は24 人、そのうち、農業者は3人。
(二) 国有農地の処分状況について
質問
平成21 年12 月に施行された農地法等改正法により、すべての国有農地について、早期に処分を行う必要があるとしているが、道内の国有農地の処分状況はどうなっているのか?
答弁
平成22 年度から令和6年度までで処分した国有農地は809筆、約112ヘクタール。
(三) 実際の利用形態について
質問
借り受けている国有農地を一部しか使わないで家庭菜園のような利用をしている方もいると聞いている。毎年の更新事務手続きや実際の利用形態などはどのように把握している?
答弁
国有農地の借受者に対し意向調査を行っており、継続する意向がある場合は更新
、貸付地の利用形態は、毎年度報告書により確認を行っており、令和8年2月末現在、自家用は22 人、販売用は2人。
(四) 国有農地の早期処分について
質問
これらの国有農地について、早期に処分を進めていく?
答弁
国有農地の処分を円滑に進めていくためには、農地の状況を的確に把握、専門的な知見を有する道職員を育成・配置することが重要であり、本庁の担当職員を振興局に派遣し、共同で業務を実施している。各種研修会の開催を通じて、職員の育成、会計年度任用職員を配置するなど業務の執行体制の強化に努めている。
解説
道内の国有農地は早期に処分することになっているが、賃借人が契約を終了するまで処分できない。賃借権は売買・譲渡できないが、相続は可能。農地としての利用実態はあるものの、多くは自家用。貸付単価は10アール当たり平均7400円程度と非常に安価なため、契約終了しないまま相続され続けているという問題がある。この質問では早期処分を求めている。
経済部 持ち時間21分 30問
一 各種補助金・支援金等について
(一) 中小・小規模企業等について
1 中小・小規模企業賃上げ環境整備等支援事業費について
質問
中小・小規模企業賃上げ環境整備等支援事業費について、従業員のいない小規模事業者、個人事業者、フリーランスは対象とならない。あえて対象から外す理由があったのか、仕方なく対象外とせざるを得なかったのか?
答弁
今回の対策は、賃上げに取り組む事業者を対象に、生産性向上や新商品開発、販路拡大など、稼ぐ力につながる幅広い取組を支援することとした。
解説
答弁からは読み取れないが、あえて対象から外したわけではないという意味。
2 補助金の設計過程について
質問
事業の設計の過程でどのような場でどのように、どのような意見を聴取したのか。北海道中小企業総合支援センターとは意見交換を行ったのか伺う。私たちから意見聴取が全く行われなかったのはあまりに雑すぎではないか?
答弁
日頃からの企業訪問、企業経営者を対象とした経営状況等の調査、中小企業総合支援センター等の産業支援機関、金融機関等と意見交換により情報収集。事業者から「物価高騰の中、賃金上げをしないと雇用は維持できないし事業が継続できない」
「幅広い生産性向上に活用できる支援がほしい」との声や、議会議論等を踏まえ、事業を検討。
解説
道としては正当な事業設計過程だとの認識だが、これは設計前の話であり、かみ合っていない。設計過程が不透明で恣意的であることを指摘している。
3 従業員がいない事業者について
質問
対象とならなかった、従業員がいない事業者を対象とした支援策を改めて創設すべき。
答弁
従業員のいない事業者には、既存施策を活用して、経営改善の取組を支援している。今後とも地域の事業者の実情やニーズを踏まえつつ、国や関係機関と連携しながら、事業者の多様な経営課題に対応した施策を推進する。
解説
全くかみあっていない答弁。わたしの意見は来年度の計画に反映されることを期待するところ。ところで、この問題について指摘しているのはわたししかいない。各団体で集約できないような小さな声を把握していくことが必要であることを示している。
(二)行政書士法の改正について
質問
今年1月に行政書士法が改正され、無資格による官公署提出書類作成の禁止の趣旨明確化と両罰規定整備が盛り込まれ、行政書士の役割が一層重要となる。冒頭先議で事業者向けの各種補助金等が可決されたが、補助金等の内容に関する周知をどのように取り組む?
答弁
士業の団体にも周知を図っているところ。幅広い周知に努める。
解説
今回の行政書士法の改正の大きなポイントは無資格による官公署提出書類作成の禁止の趣旨明確化であり、背景としてはコロナ禍での支援金等の不正受給問題がある。補助金等の申請等は行政書士等の士業(税理士、公認会計士、社労士が行うものもある)が役割を担っており、こうした方々の力を借りながら事業の周知につなげていきたいという考え。士業の方々にとっても受任につなげる機会となる。
(三)道民からの意見の聴取について
質問
氷河期世代で不安定な仕事でなんとか生活している人や、介護離職した人、行政に意見を言うための組織を形成しているわけではない学生や若年層、長時間働いても低所得のいわゆるワーキングプアの方々など、意見を言う余裕などない、あるいは以前に政策として押し付けられた自己責任論のため声をあげるという発想もない人もいる。そのような意見を放置すると、女性や若者が声もあげずに黙って地方を離れることからも分かるように、社会全体の大きな課題として顕在化する。団体につながらないあるいは団体をつくらない属性の方の意見をどのように把握する?
答弁
道政相談に寄せられる生活者の声に耳を傾け、ポイント給付事業を利用された方々の反応を丁寧に確認する。
解説
意見把握については以前から何度も取り上げている。今回の道民生活応援ポイント給付事業で創設されるアプリに意見を把握する機能を設ける見通し(この点は冒頭先議で他会派から同様の質疑があった)。
二 雇用・労政について
(一) 裁量労働制について
1 現行の裁量労働制について
質問
現行の裁量労働制について認識を伺う。
答弁
使用者が具体的な指示をすることが困難、または指示をしないこととして、対象業務等を労使協定や労使委員会で定めるなどし、労働者を実際にその業務に就かせた場合、
あらかじめ定めた時間、労働したものとみなす制度。
2 道の委託事業について
質問
道が委託している事業等で裁量労働制を採用している事業者があるか?
答弁
把握していない。
3 裁量労働制の拡大について
質問
裁量労働制が拡大された場合にどのようなことが懸念されるか?
答弁
長時間労働を助長しかねず、2024年に見直しを行ったばかりであり緩和すべきでない、といった意見がある。検討に当たっては、労働者の心身の健康の維持を大前提に、
働き方の実態とニーズを踏まえた十分な検討が必要。
4 特に注意すべき点について
質問
厚生労働省は制度を導入するときに特に注意すべき点を示している。この内容が厳守されるよう実効性の確保にどのように取り組む?
答弁
電話相談窓口である、「ハラスメント・労働相談コール」などにおいて、本制度に関する相談に対応するなどしており、今後とも労働局と連携し、制度の周知に努めてまいる。
解説
高市総理は所信表明の中で裁量労働制の拡大を示唆する発言をしている。しかし、労働者側は長時間労働を望む声は少数、望むとしても理由はお金。裁量労働制の拡大は定額働かせ放題になることが懸念されている。厚労省が示す現行の『特に注意すべき点』の遵守を求め、くさびを刺した質問。
(二) 奨学金の返済について
質問
奨学金の返済に対し、事業者が給与として支援すれば従業員に所得税、事業者と従業員に社会保険が課せられるが、事業者が代理返済すれば、これらが課せられず、事業者として損金に計上でき、離職防止につながる。この制度を幅広い事業者に周知することを提案する。
答弁
返還支援制度をホームページで紹介、働き方改革推進企業認定制度において、返還支援制度の整備を若者の活躍に資する取組として評価している。関係団体とも連携し、本制度の幅広い活用の促進に努める。
解説
奨学金の返済が若者の大きな負担になっている。事業者にとってもメリットとなるこの制度の周知を求めたもの。前衆議院議員松木けんこう氏が自社で以前より取り組んでいた。
(三) 経済分野における少子化対策について
質問
夫の長時間労働や男性の育児休業取得率の低さが、家庭内の負担の偏りを生む要因となっており、少子化対策の妨げとなり、労働力の減少に直結する。ワークライフバランスと少子化対策の関係をどのように捉え、経済分野の施策としてどのように取り組んでいくのか伺う。
答弁
国の制度(短時間勤務制度、改正育児・介護休業法など)が浸透するよう労働局と共催で説明会を開催するとともに、育児休業制度の導入に向けた社内体制づくりを支援するセミナーや個別相談会、専門家派遣を実施している、引き続き、働く方々が性別に関わりなく能力を発揮し、仕事と子育ての両立が可能な就業環境整備に努める。
解説
ジェンダー平等について、外での平等、家での不平等が少子化を加速していることを指摘している。道の施策は事業者の自主的な取り組みにゆだねるもので、関心がない事業者には伝わらないことが大きな課題である。
(四) ワーキングケアラーについて
1 介護休業制度の周知について
質問
第2期北海道雇用・人材対策基本計画では、子育て・介護・治療と仕事の両立支援のところで、各種支援制度の普及啓発とあり、介護休業制度の周知を強化していただきたい。
答弁
労働局と共催で説明会を開催、ホームページや「仕事と家庭の両立支援ハンドブック」で紹介するほか、介護休業制度導入に向けた社内体制づくりを支援するセミナーに取り組んでいる。
2 ワークサポートケアマネージャーについて
質問
ワークサポートケアマネージャーは、企業等に勤務する社員等の介護問題に関する情報提供と相談支援や、契約企業等が抱える介護離職問題への側面的支援などを役割としており、道もこの取組を支援すべき。
答弁
ホームページを通じて、ワークサポートケアマネージャーの取組や企業における活用事例を紹介している。引き続き協会とも連携し、周知を図る。
3 取組指標について
質問
基本計画の取組指標に、介護休業制度の利用件数や介護離職者数などを設定していただきたい。
答弁
調査項目の見直しの検討も含め、介護休業制度の普及状況の的確な把握に努める。
解説
答弁内容から、次期計画の指標にワーキングケアラーについての項目が追加されると思われる。前向きな答弁である。
三 適切な価格転嫁について
(一) 中小受託取引適正化法について
1 主な変更点について
質問
今年1月1日から下請法が中小受託取引適正化法に改正された。主な変更点について伺う。
答弁
協議を適切に行わない代金額の決定、手形払等の禁止、・「特定運送委託」を規制対象に追加、適用基準に従業員基準を導入するなど、規制及び保護の対象を拡充。
2 変更点の実効性の確保について
質問
協議に応じない一方的な代金決定の禁止、期日までに満額の現金化が困難なものは禁止が盛り込まれた。実効性をどのように確保していく?
答弁
国や関係機関と連携し、法改正の説明会の開催やホームページの見直しなど、制度の周知徹底に努め、発注側企業が取引先との共存共栄の取組や「取引条件のしわ寄せ」防止を代表者の名前で宣言する「パートナーシップ構築宣言」の普及などの取組を進める。
解説
旧下請法の改正に関する質問。委託業者(元請)、受託業者(下請)の力関係の非対称は大きな社会問題となっている。同様の質問が与党議員からもあったことから、今後、パートナーシップ構築宣言の普及が進められると思われる前向きな答弁。表面化されない部分(例えば過剰な接待やキックバックなど)にいかに切り込めるかが課題。
(二)現場の手取りについて
質問
各業種で人手不足が深刻化している中、私たちの生活に不可欠なエッセンシャルサービスの現場に従事している方々が持続的に働き続けることができ、将来に希望が持てるよう、十分な手取りを確保する必要があり、価格転嫁は現場を基準に遡って設計していくべき。一方で事業者としても従業員の新採・定着のため、賃上げや処遇改善を行いたくても、発注者との板挟みになる。現場に従事する方々の手取りを確保するためにどのように取り組むのか伺う。
答弁
国や関係機関と連携し、趣旨や内容の周知を徹底、「パートナーシップ構築宣言」のさらなる普及に向け、道独自のインセンティブの拡充や市町村・金融機関等との連携強化を図り、サプライチェーン全体での共存共栄の取組を促進する。あわせて、経営相談や生産性の向上、人材育成・確保への支援を実施、国の支援制度の活用を促進など、国や関係機関と一体となって、価格転嫁が円滑に行われる環境整備を進める。
解説
『道独自のインセンティブの拡充』との主体性が見えたことは大きな前進。
(三)食料品の消費税について
1 経済への影響について
質問
免税、非課税で飲食店、製造業、小売業にそれぞれどのような影響があり、どのようなことが懸念されるか?
答弁
免税の場合は、業種等に限らず仕入れ時の消費税分の還付が受けられる一方、非課税の場合は、還付が受けられない。
解説
農業のところでの質問と同様。形態別の影響は今後の状況を注視との答弁にとどまる。おそらく、政府での議論は免税と思われる。小売では輸出還付金と同様の還付になるとの見解がある。
2 価格転嫁について
質問
原材料の仕入控除ができないにも関わらず売上に10%課税される飲食店等は大きな打撃となることが懸念されている。このような声をどのように把握しているのか、今後どのように対応していくのか?
答弁
国の動きを注視しつつ、その状況に応じて、企業訪問、商工会・商工会議所、北海道中小企業総合支援センターからの情報収集などを通じ、飲食店をはじめとした事業者への影響把握に努める。
解説
飲食店は食料品の仕入れ税額控除が受けられず、値上げも難しく、打撃を受けるとの見解があり、飲食店はこの点を懸念している。やはりここでも意見の聴取は団体からであり、個別の飲食店の生の声を聞くチャンネルがないのが問題である。
(四)多段階の受託取引からなるサプライチェーンについて
1 多段階の受託取引からなるサプライチェーンが顕著な業種について
質問
多段階の受託取引からなるサプライチェーンは中間マージンが積み上がることにより労務費や原価のしわ寄せが末端に行きやすい、長時間労働や短納期のしわ寄せも取引の下流に集中しやすい、買いたたき・減額・支払い遅延等が連鎖しやすい、など原因となっており、建設業や物流業では対策が進められている。それ以外ではどのような業種で見受けられるか?
答弁
輸送用機械器具製造業、電気機械器具製造業、情報通信業など。
解説
多段階の受託取引からなるサプライチェーンとは建設業での多重下請構造、物流での重層下請構造と同様。経済部への質問であるためこの2業種は除外している。
2 道の委託事業について
質問
道が発注する委託事業において、実作業者の労働時間、賃金、労働環境についてどのように把握しているか伺う。また、中間マージンを評価する指標があるか、中間マージン削減への取り組みについて伺う。
答弁
道では、委託業務の再委託や再々委託を原則禁止。一定の要件を満たす場合に限り、道の承諾を得た上で、その業務の一部を再委託することは可能。
承諾に当たっては、再委託の契約金額や業務の管理・履行体制などを確認。
3 多段階の受託取引からなるサプライチェーンの解消について
質問
多段階の受託取引からなるサプライチェーンの解消に向けてどのように取り組む?
答弁
今回の下請法、下請振興法の内容や価格転嫁等に関する支援策の情報提供、パートナーシップ構築宣言の普及啓発、価格転嫁と望ましい取引慣行の実現に向けて取り組む。
四 エネルギー政策について
(一)水素の利活用について
1 北海道水素社会実現戦略等について
質問
北海道水素社会実現戦略等について
この戦略及び水素サプライチェーン構築ロードマップの最終更新は2020年となっているが、次期更新の予定は?
答弁
必要に応じて、適宜見直しを行う。
解説
いつまでも更新せずに放置していることを指摘している。
2 市町村や事業者との連携等について
質問
市町村や事業者で水素の利活用に向けた開発や普及への取り組みが進められているが、どのように連携し、意見をどのように把握し、道として主体的にどのようなことに取り組んでいる?
答弁
「北海道水素イノベーション推進協議会」などの意見を参考にしながら再エネを活用する水素の導入支援、理解促進、事業化の支援を行うとともに、国が進める、拠点整備や価格差支援に道内のプロジェクトが選定されるよう、要望を行うほか、国の実証事業の採択を目指すプロジェクトの構築を支援している。
3 FCV の普及について
質問
FCV の普及に向け、道の補助事業の創設を求める。そして道の公用車への導入を拡大すべき。
答弁
積雪寒冷地に対応した技術の開発促進、水素ステーションの導入拡大に向けた支援策の充実について引き続き国へ要望する。FCV は、計4台を導入している。
解説
補助事業の創設は、道単独ではお金がないというのが実情であるため答弁は避けている。
4 サプライチェーンについて
質問
ロードマップでは2030 年頃までに大消費地での利用促進と地産地消を基本とした水素サプライチェーンの構築としているが、具体的な目標と進捗について伺う。
答弁
道は、「水素社会実現戦略ビジョン」及び「サプライチェーン構築ロードマップ」に基づき、水素利用機器の導入促進や地域特性を活かした水素利用の展開を図ることとし、
2040年度頃には、日常の生活や産業活動で利用する社会となることを目指している。
再質問
サプライチェーンの構築という目標に向けた進捗をどのように確認している?
答弁
実証事業の動向や新たな水素関連プロジェクトの検討状況などを、関係事業者や地元自治体等との情報交換を通じて把握している。
解説
具体的な数値目標についての答弁がない。新しい技術であり今段階で目標を立てられないが、進捗は確認するという意味。
5 水素社会実現について
質問
水素社会実現に向けて、ゼロカーボン推進監は本気度をどのように示していくか伺う。
答弁
道が主体となって、地域資源を活かした水素の導入支援や水素利用の理解促進、事業化への支援など、様々な取組を行っている。今後も地域や事業者と連携し、水素社会実現に向けた取組を進める。
解説
取り組みに対してあまりにも熱量が低すぎることを指摘している。
(二)データセンターについて
質問
国内外では電力消費や水利用、騒音、景観などをめぐり住民との軋轢が生じた事例も報告され、国内でも立地に対する懸念の声が見られるが、どのように把握しているか伺う。また、設置に当たり地域住民との合意形成や環境面への配慮など、軋轢を未然に防ぐためどのように取り組んでいくか伺う。
答弁
地域との共生に関する3原則を参考に、データセンターも、関係法令等の遵守や地域住民の理解、環境の保全などに配慮いただくよう、働きかけており、引き続き地域と共生したデータセンターの誘致に取り組む。
解説
道内において現在では住民との軋轢は生じていないとのことだが、事前に太陽光パネルと同様の問題が生じないようにすることを求めた質問。
(三)再生可能ェネルギーについて
質問
現状、課題、進捗、将来の目標や見通しをどのように捉えているのか伺うとともに、北海道省エネルギー・新エネルギー促進行動計画第Ⅲ期、ゼロカーボン北海道推進計画など各施策に今後どのように反映していくのか伺う。
答弁
次世代半導体の製造拠点やATデータセンターなどの需要動向を把握しており、送電網の増強など、必要な電力インフラの整備などが重要である。新エネ発電設備容量の達成率は、62.3パーセントと着実に進展はしているが、今後取組を加速させる必要があるほか、地域との共生を図りながら進めていくことが課題。
計画の改定案では、計画後半期において国や道の施策の積極的な活用、国と連携した施策の強化や地域との共生、新技術の普及活用の取組を重点的に推進するとともに同じく改定するゼロカーボン計画においても地域との共生等の内容を反映している。今後も適宜計画へ反映する。
(四) 高レベル放射性廃棄物について
質問
経産省が南鳥島での文献調査を小笠原村に申し入れた件をどのように受け止めているか伺う。
答弁
小笠原村に対して文献調査の申し入れが行われたが、道は、最終処分の問題は、全国的な課題との基本的な考え。全国において、理解促進に努めていただくことが重要。
(解説)
道のスタンスが変わらないことが確認された。
総合政策部 1項目3問
地域公共交通事業者・運送事業者臨時支援事業費について
1 地域公共交通事業者・運送事業者臨時支援事業費について
質問
地域公共交通事業者・運送事業者臨時支援事業費で個人事業者等が使用する軽バン・軽トラや、運転代行業者の車両は対象から外れている。あえて対象から外す理由があったのか、仕方なく対象外とせざるを得なかったのか伺う。
答弁
物価高騰などの影響により、車両維持費の負担感が大きいとの事業者等の声を踏まえ、
地域の公共交通を担う交通事業者や北海道と本州間、地域間の物資輸送を担う運送事業者を対象にした。
解説
あえて外す意図はなかったようだ。ここでも現場の生の声が把握されていないことが課題となっている。
2 物流の小規模事業者等や運転代行業者への支援について
質問
個人事業者が使用する軽バン、軽トラや、運転代行業者の車両を対象とした支援策を改めて創設すべき。
答弁
事業者を取り巻く環境の変化を踏まえながら、地域における交通・物流の確保に向けて取り組む
解説
質問と答弁がかみあっていない。明確な答弁を避けている。
3 補助単価について
質問
補助単価がバス1台2万円、トラック1台13000円などとなっていますが、この額の根拠を伺うとともに、その額は妥当だと考えているのか、事業者の方からの声をどのように把握しているか伺う。
答弁
これまで実施してきた臨時支援について、バス・トラック事業者からは、厳しい経営環境の中で、事業の安定化に効果があったとの評価をいただいているほか、昨今の物価高騰の影響などにより、車両維持費の増嵩が続くなど、未だ負担感が大きいといった声を伺ってきた。
解説
事業者からはこの補助額では足りないという声がある。妥当ではないが、十分ではないという認識ととれる。



