一般質問

一昨日の一般質問のことをお伝えします。項目の一覧は前回の記事に掲載しているのでそちらをご覧ください。内容について解説します。

水産流通適正化法について
12/1から施行されたトピック的な項目です。密漁や水産資源減少など国際的な問題となっているIUU漁業に起因する漁獲物の国内流通を防ぐものです。資源の人身売買や児童強制労働などの人権も問題視されており、認識を問いました。水産庁はこのことを公式に示していないことから議会での答弁には入りませんでしたが、道では情報は収集しています。

ナラ枯れについて
近年再び増加傾向にあるナラ枯れについての質問。2010年には青森県でも確認されており、今後、北海道での被害拡大が懸念されています。現在は情報収集に努めている状況です。

リスキリングについて
成長産業への労働移動を促すリスキリング支援する計画が示されています。経産省はデジタル時代に必要な人材施策として捉えていますが、北海道らしいリスキリングとしてどのようなものを考えているかについての質問。「接客を伴う飲食店の接客のプロが富裕層向けの接客技術を身に着けアドベンチャートラベル(AT)分野への転身」を例示しました。道はAT分野においても前向きにとらえています。

メタバースについて
3次元仮想空間メタバースの市場が拡大していることから、地方創生や観光振興につなげることを提案した質問。他会派から同様の質問はありませんでしたが、とても前向きな答弁があり、今回最も大きな成果だったと思います。

北海道への投資促進に向けた体制強化について
道は海外からの良質な投資を誘致することを第3回定例会で示していますが、土地の買い占め、企業買収、技術流出などの不安の声が上がっています。良質でない投資からどう守るかについて質問しました。取引先が大丈夫かについて国が情報提供していますが、民民の取引を行政が制限することはできないとのことです。

カラーユニバーサルデザイン(CUD)について
色覚に関わらず情報を提供できるような情報発信について、道ではすでに『障がいのある方への配慮と情報保障のための指針』の中で記述されています。全庁での共有を求めた質問でした。私の室内用ポスターにもCUD認証マークが入ります。

フリーランスの看護師について
今のところ認知度があまりないフリーランスの看護師についての質問。急な看護師不足への対応、転院搬送など医療機関で抱える困難への対応のほか、冠婚葬祭への随行、一生最期の思い出旅行など、柔軟に対応できるフリーランスの看護師について、認識を問うたもの。まず今回は認識のみについて質問しました。

HIVについて
HIVについて、現在は適切な医療により検出限界以下に抑えることができ、日常生活や性交でも感染しないことが知られています。しかし、受診拒否、就職時の不当な不採用、介護施設への入所拒否など根強い差別があります。知識のバージョンアップが必要でその普及を求めました。

成年後見制度について
成年後見制度については以前から、後見人を変更できない、財産が凍結に近い状態になる、費用が高額など多くの問題を指摘し、利用する側の意見を反映するよう求めてきました。道はようやく問題を認識し、運用改善に梶を切りました。

GIDクリニックについて
性同一性障害の診断・診療を行うGIDクリニックの拡充・新設を求めた質問。札幌医科大学では認定医が2人増え、受診枠が増加しました。また、札幌市内に新たに1院設置されました。

自殺対策について
札幌市東区での事件を受け、自殺を誘引・勧誘するSNS投稿への対策を求めた質問、メタバースを活用した相談窓口の設置を求めた質問質問でした。

進路指導について
多様性を認め合う教育が、進路指導の段になると一転して差別や偏見に迎合するケースがある一方、企業では多様性への理解が先行している場合があり、意識のずれをどう解消するかについて問うたもの。この問題の解決は容易ではなさそうです。

はどめ規定について
国の学習指導要領にあるはどめ規定により妊娠の経過は取り扱わないことになっていることが問題となっています。妊娠の経過に触れずに性被害を防ぐことを教えるのは無理があります。防災訓練同様、だれひとり被害者・加害者にならないための教育が必要で学習指導要領の改善を国に求めることを求めました。一歩前進は見られたものの、学習指導要領を守ることを目的化している空気感があり、国に求めるまでの道のりは長そうです。

パートナーシップ制度について
これまでたびたび取り上げたパートナーシップ制度について、明確な反対理由はないにもかかわらずどれだけ正論をぶつけても全く進まないという不可解な状況でした。会派を超えて仲間を増やすことが必要であると考え、演説をすることにしました。LGBTQ当事者の抱える苦難、ここ数年の自殺についてお伝えし、パートナーシップ制度の必要性を訴えかけました。質問は、当事者と直接会って話をしてほしいというものでした。答弁で明確に返事は出ていませんが、知事の心に届いたことを信じるほかありません・・・。

この様子はのちほど議会のページにもアップされると思います。

http://pref-hokkaido.gijiroku.com/g07_Video_Search.asp

最後はだいぶん感情的になってしまい、はずかしいことになっていないかちょっと心配です。

 

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