自殺予防に関する講演会

ライオンズクラブ331-A地区主催の自殺予防に関する講演会がカナモトホールにて開催され、聴講してきました。この後援会はライオンズクラブ国際財団(LCIF)交付金事業により自殺予防ゲートキーパー委員会アクティビティの一環として行われました。

日本における自殺率は先進国の中で最も高く、1998年に急激に増加した後高止まりが続いたため2007年に厚生労働省で自殺総合対策大綱が策定されています。その後、自殺は減少していきましたが、コロナ禍で増加していることが懸念されています。日本人の10~30代の死因の1位は自殺であること、北海道は全国と比較して自殺率が高いことが示されました。自殺の要因としては健康、経済状況などがあげられますが、精神の病気はどの程度自殺問題に関与しているかについてのWHOの研究では98%とのことでした。いろいろな要因がありますが、多くの場合は精神疾患を患い、自殺につながるということです。つまりはここに対しての対策が有効ということになります。

講演の最後辺りに性別違和に関することについて触れられたこともあり、質疑応答でLGBTQ層が自殺リスクが高いことを示す統計はあるかについて質問しました。もしあればそれを根拠に行政に対策を求めることができるからです。しかし、カミングアウトしておらず、遺書等もなければデータとして上がってこないため統計をとるのは容易でないと考えられます。国内では自殺企図・念慮のデータにとどまっています。これに対し、海外ではそのようなデータはあり、対策がとられているとのことでした。

自殺がテーマということで重い気持ちで参加したのですが、来てよかったと思える講演でした。主催のライオンズクラブ331-A地区のみなさま、講演頂いた札幌医科大学の川西千秋教授、取り組みについて説明いただきました北海道、札幌市の方に心より感謝申し上げます。