SAPPORO FRUITS GARDENとONE_S FRUITS FARMを訪問する(果樹振興に関する視察)

先日、SAPPORO FRUITS GARDENさんを訪問し、新規就農、果樹振興、観光農園などについてお話を伺いました。

農業以外にも多くの事業において事業継承が課題となっています。果樹園の事業継承についてもなかなかうまくいっていない状況で、その要因としては、以前は新規就農に対して補助金が使えたが現在は投資になっていること、果樹園の適正価格がわからないため売値が非常に高値に設定されている、あるいは売り控えになっていることがあるそうです。事業継承がうまくいき新規就農しても採算に乗せるのが容易ではないのが実際のようです。また、果樹は大規模集約農業のように機械を入れることが難しく、人手不足という課題もあります。果樹園は人の手によって継続的に維持する必要があり、継承されないことなどによりひとたび放置されてしまうと、回復するのには放置された期間以上が必要なのだそうで、円滑に事業継承されることが重要です。

SAPPORO FRUITS GARDENさんは令和元年に札幌市南区にオープンした果樹園です。八剣山を背に美しい景観が広がり、ロケーションは抜群です。札幌市中心部から車でわずか40分で行くことができるので、札幌市内に宿泊する観光客向けのツアーやマイクロツーリズムとしても期待できます。また、近くには温泉や乗馬クラブ、動物園などもあり一度に満喫したいというちょっと欲張りなプランも可能です(わたしはこのタイプ)。いちごやさくらんぼの季節にはたくさんのお客さんが訪れたそうで、秋になるとりんごやサツマイモの収穫を楽しむことができます。

観光果樹園は観光産業の一つとして今後さらに成長していく可能性を十分に持っていると思います。事業継承を円滑にすることやや経営基盤を整えるために行政がしっかりバックアップしていくことが求められています。