■議事録本会議一般質問(令和元年7月2日)

民主・道民連合の渕上綾子です。
私はLGBTですが、これまで、幾多の人生のピンチをチャンスに変えて、頑張って生き抜いてきました。
それでは、早速、通告に従い、知事並びに教育長、警察本部長に順次質問しますが、ぜひ、知事には、期待感あふれる前向きな答弁をお願いします。
なお、性的少数者の中には、LGBT以外にも多様な性がありますが、ここでは、LGBTという表現に全ての性的少数者を含むことを御理解いただきたいと思います。
まず初めに、LGBTに関する教育について伺います。
LGBTの当事者は人口の8.9%とされており、1クラス当たりの人数に換算すると、当事者の子どもが三、四人いることになります。
学校の中で、LGBTに関する教育がなされることにより、当事者の子どもたちは、自分の性の悩みを軽減することができるでしょうし、当事者でない子どもたちも、人生の早い段階で、LGBTの方との接し方がわかることになります。
また、教職員の中には、カミングアウトができずにいる方も多数いるかと思われますが、カミングアウトのハードルとリスクを低くすることができます。
LGBTに関する教育の効果は、その勉強会等の時間をとる以外にも、日常のやりとりの中で培われることも多いかと思います。
そこで、私から次の3点を提案したいと思います。
1点目は、LGBTであることを公表している方を外部から招聘し、教職員の方と子どもたちに対する学習会を開催し、理解を深める、2点目は、LGBTであることを理由に不当な扱いをすることを禁止する、3点目は、LGBTであることを公表している方を教員として積極的に採用する、以上の取り組みの推進についてどのようにお考えか、教育長の所見をお伺いいたします。
職場や日常生活において、性的少数者が差別的な扱いを受けることがしばしばあります。例えば、就職の際、LGBTであることを公表した上で応募した場合、著しく不利な扱いを受けるという実態があります。不採用の理由がLGBTであることを公表している企業はほとんどないと思われるので、実際には統計にあらわれにくいものと思います。
多くのゲイやレズビアンの方は、自分のセクシュアリティーを伏せて就職に臨んでいるのが現状です。トランスジェンダーの場合は、見た目にもわかることが多いため、セクシュアリティーを伏せることができず、さらに厳しいことになります。
首尾よく就職ができたとしても、カミングアウトすると職場で不当な扱いを受ける、あるいは解雇されてしまうおそれがあるので、ひたすら隠し通す必要があります。
その間、周囲からは、結婚しないのとか、例えば、ゲイの場合は、彼女はいるのといった悪気のないハラスメントを受け続けることになりますが、隠しているので、ハラスメントであるということも言えません。そして、日々、アウティングされる恐怖におびえながら仕事をすることになります。
さらに、日常生活においてもさまざまな問題に直面します。例えば、各種申し込み書類の中には性別欄があり、記入を求められることがありますが、たとえ記入が任意だったとしても、記入しないことでアウティングのリスクを背負うことになります。
インターネットなどの場合も、記入しないと次のページに進めないという問題がありますし、電話の際には、私のような男性から女性へ性別移行をした人、いわゆるMtFトランスジェンダーの場合、声と性別が一致しないと思われるせいか、御主人様でいらっしゃいますかとか、御家族の方でいらっしゃいますかなどと言われたり、何度も本人確認をされることがあります。
ほかにも、浴場の利用を断られたり、スポーツクラブなどでは、自分の性自認と違うロッカールームに案内されたりします。
このような性的少数者が置かれている現状を道はどのように把握されているのでしょうか。また、このような差別の解消に向けて、どのように取り組んでいくのか、考えをお伺いいたします。
次に、GIDクリニックについての質問です。
2003年より、札幌医科大学にGIDクリニックが設けられました。札幌医科大学のGIDクリニックは、完全予約制で、受診申込者が多いため、抽せん制で受診者を決定しており、最低でも3カ月以上は待たなければならないほどの混雑状況にあり、実際に私も開設当初から通院していますが、診断書が出るまでに何度も受診する必要があり、途中で断念してしまいました。
このような混雑を解消するため、札幌医科大学におけるGIDクリニックを拡大する必要があると思うのですが、現状と今後の見通しについて伺います。
また、札幌医科大学以外に、道内のGIDクリニックを増設することによっても混雑を解消できると思いますが、どのようにお考えか、伺います。
次に、ペーパーレス化への取り組みについてお伺いします。
道は、平成28年3月の第4期道の事務・事業に関する実行計画の中の「省資源に向けた取組」という項目の中で、「紙使用量の削減」を挙げています。
しかし、例えば、道議会では、毎日、たくさんの案内や報告書などの書類が届きます。また、委員会などの資料は、同じものが届くこともしばしばあります。
省資源の観点からいえば、「電子メールの利用によるペーパーレス化」とありますように、書類は、PDFデータにしてメールで送る、希望する議員には紙で送ることにして、少しでもエコに資することによって、行政事務の効率も向上するものと考えます。
本年5月に国の研究会がまとめた報告書によると、今後、人口減少が深刻化する中においても、自治体が持続可能な形で行政サービスを提供し続けるためには、行政事務の効率化の観点から、具体的な方策として、電子化、ペーパーレス化の推進が必要であるとされています。
道では、ペーパーレス化に向けて、どのように取り組んでいくお考えか、お伺いします。
次に、キャッシュレス化の取り組みについての質問です。
経済産業省は、2017年5月に公表したFinTechビジョンにおいて、フィンテックが付加価値を生み出すために必要な決済記録の電子化の鍵はキャッシュレス化の推進であることなどを指摘し、キャッシュレス比率を政策指標として示しながら、キャッシュレス化の促進のための課題や方策を継続的に分析検討していく必要性を示しています。
道においても、企業の経営体質の強化の取り組みとして、キャッシュレス化の方向性を示していますが、お膝元の道庁食堂や議会食堂などもキャッシュレス化はされておりません。
災害などによる停電時の課題はあるものの、道においては、インバウンドの増加への取り組みを進めている観点からも、キャッシュレス化は時代の潮流であり、推進していく必要があると思います。
本道におけるキャッシュレス化の現状と今後の取り組みをお伺いします。
次に、避難所運営についての質問です。
毎年のように、全国で自然災害が発生しています。北海道でも、昨年、胆振東部地震が発生し、とうとい人命が奪われました。
このような生命にかかわる脅威への対応として、各自治体では、住民の安全を確保するために避難所を設置していますが、避難所の運営についてはさまざまな課題が残されており、改善が求められています。
私は、2011年3月に発生した東日本大震災のときに、避難生活を余儀なくされた被災者の皆様の生活支援のボランティア活動に加わった経験があります。その際、さまざまなふぐあいを強く感じました。
例えば、避難者の中には、食物アレルギーを持った方がいらっしゃいます。せっかくの炊き出しも、多くの方に食料を提供しなければいけないことから、個別のアレルギーに配慮することは現実的に難しいと思われます。そのため、少なくとも、避難所内における備蓄品の中には、さまざまな食物アレルギーに配慮した食料を一定程度配備する必要があると思います。
そこで、現在、全道の各自治体が避難所用として備蓄しているアレルギー対応の食料について、どのような種類の食料をどのくらい準備されているのか、伺います。
重度のアレルギーへの対応についてお伺いします。
重度のアレルギーをお持ちの方は、アナフィラキシーショックを起こしてしまった場合に使用するため、アドレナリン自己注射製剤を携帯されています。しかし、災害という緊急時においては、避難所に持ってくることができなかったり、足りなくなることが想定されます。
そこで、避難所では、アレルギー疾患を有する被災者に対してどのように対応するのか、お伺いします。
避難所における多目的トイレの設置状況について伺います。
内閣府による、避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインの中では、高齢者、障がいをお持ちの方や、人工肛門をつけられている方などのための多目的トイレについての言及があります。
避難所に指定されている公共施設について、障がい者用のトイレ等の設置はどのぐらい進んでいるのでしょうか。設置状況について伺うとともに、未設置の避難所における今後の対応についてお伺いいたします。
また、仮設トイレについても、現状と今後についてお伺いします。
避難時におけるペットの扱いについて伺います。
ペット同伴でも受け入れが可能な避難所をつくることは、食料の問題や、アレルギーをお持ちの方への配慮といった観点から、非常に難しい現状に置かれていると推察いたします。
そのため、多くの場合、避難時には、家族としてともに生活していたペットを置き去りにすることを余儀なくされることになりますし、その際、ペットを残して避難することをためらい、避難がおくれてしまったり、避難誘導に応じない方も中にはいらっしゃると聞いています。また、そのような方のペットロスによる心の負担も考える必要があります。
動物愛護の観点からも、被災地にペットをそのまま置き去りにすることは問題がありますし、ペットが被災地を徘回することで、衛生上、安全上の問題も発生します。
そこで、避難生活をされる方のペットを一時的に預かり、世話をする施設等の整備や、ボランティアなどによる一時預かりの仕組みをつくるなど、関係団体と協力し、体制を構築することにより、これらの問題を解決できるのではないかと考えます。
被災地におけるペットの置き去り問題についての認識と、今お話しした解決案について、道の見解をお伺いします。
次に、介護職員の人材確保についての質問です。
第7期北海道高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画の中で、令和7年度――2025年度における介護職員の必要数は、各市町村のサービス見込み量をもとにした推計で約11万7000人とされています。平成29年度――2017年度に道が調査した介護職員数は約9万2000人ですので、約2万5000人の確保が必要です。
また、平成28年度――2016年度の、介護労働安定センターの介護労働実態調査によると、北海道における離職理由については、「自分の将来の見込みが立たなかったため」と「収入が少なかったため」がともに20.8%で、複数回答もあるかと思われますが、合わせると41.6%にも及びます。
データには上がっていませんが、パートタイムなどで、移動などの拘束時間が勤務時間に含まれないため、仕事時間が適正に反映されていない、あるいは、介護職員処遇改善加算が出ているにもかかわらず、職員の給料に反映されていないという声も聞きます。
あるテレビ番組では、介護を受ける方からのセクハラや嫌がらせ、暴力があり、それに対して、施設側からは、うまくかわしなさいと指導されるなど、適切な対応がなされていない現状があることが報じられていました。
慢性的な人材不足に苦しんでいる介護業界ですが、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、各事業所の人手不足がさらに深刻化すると言われており、国の推計では、要支援・要介護者は、2017年に比べて約23%増加すると推計されています。
道として、今後の介護人材の不足についてどう取り組む考えか、お伺いします。
介護従事者確保総合推進事業についての質問です。
道は、このたびの補正予算で、入門的研修実施事業費と介護助手普及促進事業費として約3000万円を計上しています。
介護分野でのさまざまな人材を確保するため、未経験者に対する研修や介護助手の普及を促進するものですが、低賃金など処遇面での問題、人間関係を含めた職場環境の実態が人材不足や離転職率の高さにつながっているとすれば、幾ら未経験者の就業を促進しても、新たな離転職者を生み出すだけではないでしょうか。
本事業の狙いと効果について、道はどのように考えているのか、お伺いします。
次に、高齢運転者による交通事故の防止についての質問です。
昨年末の交通事故での死亡者数は141名と、前年よりも7名減少し、統計をとり始めた昭和22年以降で最も少ない死者数であり、ことしにおいても、7月2日現在、53名で、昨年よりも9人少なくなっています。
このことについては、交通安全の取り組みをされている北海道や市町村、北海道警察の皆様、さらには、安全な道路などのインフラ整備を進めている道路管理者、交通安全のために車両の研究開発をされている自動車メーカーの皆さんなど、全ての皆さんの御努力に心から敬意を表します。
しかし、一方で、高齢ドライバーによる事故が相次いで発生しています。
まず、運転免許証の自主返納手続についてお伺いします。
自主返納手続は、運転免許センターでされることとなっており、最寄りの警察署では扱っていません。他県では交番での手続ができることもあり、高齢者が気軽に運転免許証を返納できるような改善が必要ではないでしょうか、警察本部長の所見をお伺いします。
運転免許証の自主返納手続を促進するためには、高齢者が、マイカーに依存することなく移動でき、充実した生活を続けられるよう、地域の事情に応じて、自治体や事業者等が支援を行う必要があります。
このため、道内の自治体においても、自主返納手続の際に交付される運転経歴証明書によるバスやタクシーの運賃の割引、商店街での購入費用の割引など、さまざまな優遇措置を講じていますが、こうした取り組みを一層促進するために、道としてどのように支援していくか、お伺いします。
車の安全機能の普及についてですが、高齢ドライバーの事故が多発していることを受け、国においては、高齢運転者向けの運転免許制度の創設を検討しています。具体的な制度設計は明らかになっていませんが、自動ブレーキ等の安全機能をつけることを前提としています。
こうした中、東京都においては、アクセルとブレーキを踏み間違えた際に急発進を防ぐ装置の取りつけ費用を9割程度補助する方針を明らかにしました。
車の安全機能の普及に向けて、道はどのように取り組むのか、考えをお伺いします。
最後に、職場におけるハラスメント問題についての質問です。
現在、パワハラ、セクハラ、マタハラ、オワハラなど、さまざまなハラスメントが問題となっています。セクハラ罪はないという言葉にありますように、刑法が適用されないケースも多く見られ、ハラスメントが横行している現状があります。
あらゆるハラスメントについて撲滅を図っていかなくてはならないのですが、一方で、中小企業の雇用主さんからは、何でもハラスメントと言われて、従業員と話すのも怖いという相談も受けました。
昨年12月、厚生労働省の労働政策審議会雇用環境・均等分科会は、パワハラやセクハラなど、職場におけるハラスメント――嫌がらせの防止に向けた対策の報告書を取りまとめ、厚生労働大臣に建議を行い、本年の通常国会において関連法案が可決成立し、令和2年――2020年から施行する見込みでありますが、行為自体の禁止を法律に盛り込むことは見送っており、不十分な内容と考えますが、道としての見解を伺います。
また、道では、ハラスメント防止に関する実効性のある取り組みをどのように進めていくのか、お伺いします。
以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)

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