新型コロナウイルス感染症に係る緊急要請
北海道議会は今日まで休会でしたが、その間、コロナウイルスの影響についてたくさんの皆様から現状やご要望などをお寄せ頂きました。また、こちらからも地域のみなさまにお伺いしてまいりました。急に連休になって収入がなくなり困っている派遣やフリーランスの方、人手不足で通常業務が行えなくなった事業所、突然の休校で仕事を休むことになった小さなお子様がいる家庭の方・・・。コロナ対応に追われる中、ご協力いただき誠にありがとうございました。私たちにお寄せいただいたみなさまがたからの意見を取りまとめ、立憲民主党北海道連合、北海道議会民主・道民連合より知事に緊急要請が出されました。以下、その内容です。
北海道知事
鈴木直道 樣
新型コロナウイルス感染症に係る緊急要請
2020年3月10日
立憲民主党北海道連合
代表 逢坂誠二
北海道議会民主・道民連合議員会
会長 稲村 久男
新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」)の患者が日本国内でも増加し、同時に不幸 にして亡くなられた方も出ている。政府の場当たり的な対応もあり、感染症に対する国民の 不安は日々増大している。
こうした状況の中、3月2日には政府の専門家会議が、2月25日時点で北海道における 感染者数が940人にのぼっていたと統計学的な手法で試算を公表し、また若年層のクラ スターが都市部に複数存在したことが感染拡大に重要な役割を果たしたと指摘した。
一方、同会議は「感染者を急激に減らすことも可能」という見解も強調していることから、 道は一層の危機感と緊張感を持ち、総力をあげて対応すべきである。
私たちは道民の生命と健康を守り、本道経済への影響を最小限に抑えるため、現時点で必 要と思われる対策を取りまとめたので、以下の通り要請する。
【情報公開・情報提供等の徹底について】
1. 道民の健康と安全を守ることを最優先した結果、突然の一斉休校要請と緊急事態宣言に より、家庭や学校現場、企業などで混乱と戸惑いが生じたことから、速やかに事態の収束 をはかること。
1. 道民や企業などが不必要な混乱を避け、冷静で的確な行動がとれるよう、正確で必要十分な情報発信を適時、適切に行うこと。
1.患者や家族、医療機関等、新型コロナウイルスに係る全ての偏見や差別を防ぐための対策を徹底すること。
【医療・福祉体制の整備について】
1. 道民の不安に寄り添うため、PCR検査を受けられる体制を拡充すること。
1.医薬品、医療機器、衛生品の安定的な流通の確保を国に求めること。
1. 2次医療圏ごとの必要病床数の確認、並びに予想を上回った場合の対応方針を策定する こと。その際、診療を行わない医療機関(産科や血液透析専門機関等)を決定しておくこと。
【経済・雇用対策について】
1.経済の停滞が続き、さらには北海道に対する風評被害により景気後退のリスクが高まっ ている。そのリスクを深刻に受け止め、雇用を守る根本的な経済対策を国に求めるとともに、道も必要な対策を講じること。
1.観光をはじめ、経済的に影響を受ける地域や企業等に対して、必要に応じ適切な支援等を国に求めるとともに、道も速やかに支援等を講じること。
1.業績悪化による解雇や待遇悪化に備え、雇用安定のための対策強化を国に求めるとともに、道も適切な対応策を講じること。
1. 医療・介護福祉現場では、そもそもの人員不足に加え、一斉休校の要請により子育て中 の職員等に配慮せざるを得ない状況が発生したことで、事業所の体制や業務に大きな支 障が出た。高齢者や障がい者の生活・健康を保持する観点からも、人員確保や緊急措置に 伴う経済的損失に、速やかに対策を講じること。また、あらゆる業界・業種に減収が生じ ていることから、「減収補填制度」の創設を国に求めるとともに、道独自としても検討す ること。
1. 法令上の義務を履行し難い特別な状況を鑑み、行政手続きにおける許認可等の期限延 長について、柔軟な措置が行われるよう国に求めるとともに、道も適切な対応を講じる こと。
以上