中札内村での講演

11月22日に中札内文化創造センターにて、性の多様性を考える講演会が開催され、講師としてお招きいただきました。中札内中では制服のデザインの更新に向けての取り組みが進められており、昨年も生徒の方向けにトランスジェンダーの方の講話が行われています。会場入り口には制服が展示され、候補にあがった制服を近くでじっくり見る参加者も多くみられました。

ところで講話前に少し時間があって、教育長や担当の方からお話を伺う機会がありました。教育の分野の方々でしたが、中札内村の魅力についての熱い語りに中札内村への大きな愛を感じました。たくさんあったのですべては書ききれませんが、このような内容でした。
・中札内村はアートの村である。村をあげて取り組むきっかけとなったのは六花亭の中札内美術村の存在。
・村からは美しい山々が見える。国立公園に指定された(日高山脈襟裳十勝国立公園)毎朝この景色を見れるだけで住む価値がある。
・帯広空港から飛行機で国立公園を上空から眺める取り組みが進められている。
・地域おこし協力隊も毎年来ている。村に残った隊員もいる。
・人口が減少していない。高齢化が進んでいる状況ではない。過疎地ではない。
・センターにはファツィオリというピアノがあり、弾くことは奏者にとって大きな魅力となっている。遠方から弾きにくる方もいる。
この話を聞けただけでも中札内村に来てよかったと思いました。

中札内村PTA連合会の主催ということで、教育関係の話が中心になりました。

・文部科学省からの通知について
・制服について
・教科書での取り扱いについて
・いじめ被害について
・不登校について
・SNS等での差別発言について
・学校での授業等について
・未就学児における課題について
・性の多様性に配慮したトイレについて
・当事者教職員への差別解消について
・議会での取り組みについて
・GIDクリニックについて

質疑応答です。
Q 当事者が受ける不利益について
A 婚姻は法的な保障のいわば総合パッケージであり、同性婚が認められていないことでその多く(例えば相続、扶養控除や手当、遺族年金など)の恩恵を受けることができない。トランスジェンダーに関しては、近年激しさを増すバッシングがひとり1台タブレットをもつ子どもたちにも容赦なく降り注ぐこと、学校以外にも公共施設や介護施設などで自認する性別で取り扱われないことがあることなど。

中札内村にくる機会をつくっていただいた中札内村教育委員会、中札内村PTA連合会のみなさまをはじめ、開催に携わったみなさま、ご参加いただいたみなさまに心より感謝申し上げます。多様性の尊重への各般の取り組みが中札内村のますますの発展につながることをお祈りいたします。