シンポジウム「日台におけるLGBTQ当事者の政治参加」
4月22日に明治大学で行われたシンポジウム「日台におけるL G B T Q当事者の政治参加」に出席しました。台湾・日本の当事者議員・元議員がそれぞれの経緯や現状、取り組みなど語るという内容です。
台湾では2018年にLGBTQをオープンにしている議員が2人当選しました。いずれも自治体議員で、2大政党である民進党と国民党のどちらにも属していませんが、上位で当選されています。国会議員ではまだオープンにされている方はまだいないそうです。
苗博雅議員からは、台湾メディアは最初のLGBT議員と報じ能力などには言及されなかったこと、攻撃に反論するのではなく柔らかい中立性をすれば他の沈黙している民衆にとっていい戦略となること、LGBTQというよりはオールラウンダーになることを目指したことなどについて話がありました。これらの考えはわたしとしても非常に共感するところです。
黄捷議員からは、当初はオープンにしていなかったが立候補により生活がメディアにばらされてしまいカミングアウトせざるを得なかったこと、アンチ団体からたくさんの批判があり罷免要請があったこと、男性の支援者が多いためたくさんの支持を得るよう異性愛者に戻りましょうというアドバイスを受けたことなどについて話がありました。非常に厳しい苦境を乗り越えたことは、これから議員を志す当事者への大きな勇気になると思いました。
私からは、議員になった経緯と、パートナーシップ制度に関する議会での質問、何が導入の妨げになっているのかについて話しました。いかに議会で正論をぶつけても通らない、それどころか議論は後退します。対立するのではなく、会派を超えて理解を共有していくことが大事だという考えを伝えました。
台湾では2019年に同性婚が法制化されたり、コロナ対策でトランスジェンダーをオープンにしているオードリー・タン大臣の活躍が世界に知られるなどLGBTQに関して先進的なイメージがあります。一方で立候補の際に家族構成や住所が公表されるため同性婚をしている場合にオープンになってしまう、トランスジェンダーのための法律がまだないなど課題もあるようです。
しめの挨拶で、前職時代に台湾に行ったことがあり、トランスジェンダーのショークラブが楽しかったこと、十分(シーフェン)でエリンギ串を食べにまた台湾を訪れたいと話したところ、ややウケました。「あー、エリンギ串ね、あるある」「もっとおいしいのごちそうしますよ」とのことでした。