事業者の人材確保とLGBTQ

多様な人が活躍できる社会を目指すこと、それは4年前にわたしが掲げた政策の大きな柱の一つで、議会の中でも取り組んできたところです。LGBTQ当事者が自身のSOGIをオープンにした就職は困難であるため伏せて就職活動をすることが多いのですが(あえてオープンにする必要もありませんが)、特にトランスジェンダーの場合は見た目にもわかってしまう場合も多く、一般の就職は著しく困難です。採用側は応募者に不採用の理由を伝えることはありませんが、主な理由としてとして、他の従業員の理解が得られるかわからない、お客様に違和感を感じさせてしまう恐れがある、受け入れる体制がまだ整っていないといったご意見があります。

一方で人材不足に悩む事業者も多く、特に宿泊業、飲食業、製造業、建設業、福祉、農業、物流などでは厳しい状況が続いています。北海道では第4回定例会の追加補正予算で人材確保緊急支援事業費を計上し、人材不足解消に努めています。詳しくはこちらの令和4年第4回定例会追加補正予算の5ページ目です。

https://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/zsi/96318.html

両者をマッチングすることができればLGBTQ当事者も、事業者も、社会全体にとってもプラスになることから、取り組みを始めたいという地域の建設・物流事業者、広報を担当する会社の方からの依頼をお受けしました。経営者から現状の課題や意向などを伺うとともに、道が作成した『にじいろガイドブック』『札幌市LGBTフレンドリー指標制度』について説明しました。採用した事例を広報することにより(当事者の同意があれば)、自社だけでなく建設業界全体の動きにつなげていきたいというとても力強く頼もしい言葉をいただきました。ぜひともガイドブックの活用、そしてフレンドリー指標の認証取得、そして人材の確保につなげていただければと思います。

就職や転職に困難を抱えるLGBTQ当事者は多いと思いますが、建設・物流で仕事をする上で大型免許を取得していれば即戦力となるとのことです。当事者で、建設業に興味がある方、大型車を運転してみたい方、将来的に比較的安定した仕事の確保を目指したい方などいらっしゃいましたら事業者とおつなぎしますのでご一報ください。