ダイバーシティー研究会

ダイバーシティ研究会、7回目は北海道コカ・コーラボトリング株式会社でのDE&Iの取組について講話いただきました。

北海道コカ・コーラグループ自体は外資系ではなく、北海道の課題を解決すべく~北の大地とともに~をスローガンに地域に根差した活動を行っています。国際女性デーでは新聞広告1面にハッピーウーマンフェスタの広告が掲載されました。中期経営計画では企業価値の向上にはDEIは不可欠で、個の力を最大化が方針に掲げられています。次の5分野での取り組みについて紹介されました。

ジェンダーについて
女性活躍支援が課題。育休サポーター支援金制度、産後パパ育休の促進を行っている。

障害について
法定雇用率はもちろんのこと、障害のある方が働きやすい環境づくりに努めている。結果として、まわりの人が優しくなったとのこと。

高齢者について
年齢に関わらず働きやすい企業を目指している。

LGBTQについて
LGBTQ+アライのためのハンドブックを全社員に配布するなど、Allyの育成を行っている。

外国人について
ここはまだまだとのこと。外国人は今のところ1名。スマホのアプリ「スタディサプリ」などにより英語力強化を行っている。

また、資料にはありませんでしたが、このようなことについて言及されました。
・扱っている商品が重たい(飲み物なので)ので、運んで積むとなると男性中心の記号文化となってしまうが、そんなことを言っている場合ではない。
・Diversityには属性の多様性とスキルの多様性がある。
・以前はD&Iと言われていたが、E(公平性)が追加された。野球観戦における背の高さと台の絵について言及された(背が低いとフェンスで遮られて観戦できないが、みな等しく同じ台がある状態を平等、みな観戦できるよう背の高さに応じた台がある状態を公平という)。

質疑応答です。

Q トランプ大統領の政策でDEI政策が後退している。不利益やバッシングはないか?(渕上)
A 今のところバッシングや不利益はない。デメリットよりメリットが大きいと考えている。アトランタの会社(コカ・コーラカンパニー)も今のところそういう動きはない。

Q 育休サポーター支援金(育休の穴埋めをする方への手当)はいくら?
A 3ヶ月以内だと6万、1年だと24万を負担した人で分ける。直属の上司が配分する権限を持っている。

Q クオータ制の取り組みを詳しく
A 会議の中に女性を1人は入れる。階層が上がるほど難易度が上がる。オールドボーイズネットワークが壁。

多様性を認め合う社会的な意識醸成の大きなカギとなるのが企業と地域であると私は考えています。このような企業が主導していくことは、道が掲げる「だれもが豊かに暮らし続けることができる社会」の実現への大きな貢献となると思います。北海道コカ・コーラグループのみなさまの取り組みに心より感謝申し上げます。

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