北海道民医連JCP後援会ユース主催 講演会『誰もが自分らしく生きられる社会を目指して。』
昨日、北海道民医連JCP後援会ユースさんにて講演を行いました。LGBTQの基本的なことのほか、医療関係者ということで、LGBTQ当事者が医療機関で抱える困りごとなどについてお話をしました。
LGBに関しては、キーパーソンが同性パートナーであったり、同性パートナーが面会に来た時の病院側の対応や、入院中に他の患者さんに同性愛者であることが知られてしまう可能性など同性パートナーがいる場合に関すること、異性愛者であることを想定された質問をされた場合に答えに困ることなどがあげられます。
Tに関しては、GIDクリニックが不足していること、性同一性障害の診断書の発行まで時間がかかりすぎること、病室や病衣など入院に関すること、ホルモン投与の保険適用などが課題となっています。
共通する課題に関しては、問診が怖くて病院に行くことをためらっている間に症状が悪化する、院内の連携(医師、薬剤師などそれぞれに事情をはじめから話さなくてはいけない問題)、入院の際に書く書類にLGBTQ当事者の想定がないことなどがあげられます。また、医療従事者のなかにもLGBTQ当事者がいることが想定されているのかという意見もあります。
質疑応答ではたくさんの質問をお寄せいただきました。一部を紹介します。
Q 議会で差別的な扱いを受けたことは?
A ない。気を遣われすぎのような気がすることがある。
Q 議会に入って進んだことは?
A 北海道人権施策推進基本方針が改定され、性的マイノリティが項目立てられた。今年から人権配慮企業登録・紹介制度がスタートした。超党派のダイバーシティ研究会が発足したなど。
Q 議会で進まないことは?
A 北海道でのパートナーシップ制度の導入など。強く声を上げると逆に後退することがあるので多くの方が乗れるような表現をすることが重要。
Q 教育における課題は?
A 教育分野は理解が大きく進んでいる。包括的性教育、制服(特にMtF)、高校までみんなちがってみんないいと教えながら進路指導でとつぜん男らしく女らしくと指導される問題などがある。
Q パートナーシップ制度について。異性間も適用できる自治体もあるが、どのような制度を目指すか。
A できるだけ多くの方が対象になるようにしたいところだが、多くを盛り込めば多くの人の合意を得られなくなるので難しいところ。できるだけ当事者の意向を反映させたいところだが・・・
Q 社内規定の見直しの話があったが、職場でどのように取り組むか?
A 新入社員研修でとりあげる、人材確保、マーケティング、イノベーション、取引先の確保の観点から戦略的にD&Iを取り入れる。
このたびお招きいただきました北海道民医連JCP後援会ユースのみなさま、参加者のみなさまに心より感謝申し上げます。医療機関での理解がより一層深まればわたしたちにとってたいへんありがたいことです。
ところで、ポスターの写真に今年のさっぽろレインボープライドでのドラァグクイーン『アヤコ・ダ・ニャン』が採用されていたのには笑ってしまいました。楽しい方が、より伝わります。