令和5年度札幌市東区更生保護研修会

9/7に令和5年度札幌市東区更生保護研修会が行われました。『少年鑑別所での経験から』と題し札幌少年鑑別所の内田桂子所長、船木友和法務教官より講話いただきました。このような内容でした(会場でのわたしの聞き取りメモによるものなので聞き洩らしや正確でない表現が含まれるかもしれません)。

・少年鑑別所と少年院の違いは、少年院は裁判が終わっている場合で、少年鑑別所は未決。少年鑑別所は大人の拘置所と同じ。
・札幌少年鑑別所は以前は藻岩山にあり、東区に移転して20年。定員は男子110人、女子25人。
・非行少年はだんだん減ってきている。去年は88人
・少年鑑別所では未決なので再犯防止などの教育は行わない。
・性犯罪、放火、強盗はそれほど多くない。粗暴犯が多い
・少年鑑別所に入る回数は1回の人が61%。何回も入る人は少ない。
・少年鑑別所対処事由は保護観察が42%。検察官送致はそれほど多くない。
・自宅で整えられた部屋で生活していないケースもある。
・発達障害の子で、鑑別所の中ではきちんと生活している子も多い。
・鑑別所の部屋の内側には取っ手がついていない。外から開けないと出れない。
・図書の貸出を行っている。外では本を読んだことない子が多い。
・食事は札幌では作っているが、少年の数が減ってコストがかかり、お弁当に移行した鑑別所もある。アレルギーを持っている子も多く、手間がかかる。
・入浴は週3回。刺青を入れている子も多い。入れている子と入れていない子を一緒にいれることはできない。
・発達障害の子が増えていて、精神科医が必要。鑑別所の中で職員が気づくこともある。
・面会はテレビのようなアクリル板越しではない。面会時にケンカになることはほとんどない。
・七夕やクリスマスなどの飾りつくりを行う。「鑑別所出たい」の短冊が多い。少年院では行事が組まれるが、鑑別所では希望をとる。
・薬物についての勉強なども行うが、希望されないこともある。鑑別所では自主性を重んじなければならないので難しい。
・鑑別について、誤診をするとたいへんなことになる。例えば万引きは金・物ほしさよりも承認欲求や寂しさなどの方が動機として大きいこともある。職員が耳を傾け、共感する中で語られる。
・心理技官による面接を行う。うまれたときからどんなふうに生きてきたか、家族や友達のことなど時間をかけて内面を探る。非行のことだけではない。
・日記を毎日つけて振り返る。それに職員がコメントを書く。
・鑑別所に入って、親や友達などがいない環境で今までを振り返る意味は大きい。
・鑑別所では問題の分析、指導の方針をオーダーメイドで行う。
・少年院では昔は生活指導が多かったが、いまは職業指導に重きがおかれるようになっている。
・少年院では各種訓練を行っている。大特や作業免許を取ることができる。
・少年院出身の人などを招いて講話などを行っている。
・野菜を作って福祉施設に届けたり道の駅での即売会に出す。
・薬物で来る子もいる。夏休み前の保護者も含めた非行防止教室を行っている。
・地域での見守り、声かけ、生活支援など非行になる前に関係機関と連携して防止していくことが大事。

質疑応答にてこのような質問をしました。

Q 社会に原因がある、このような社会であれば非行に至らなかったのではと思われることはあるのか?
A 問題がわかってもらえず、生きづらさが非行につながるケースがある。理解がないから起きる問題もある。支援をどのようにすればいいか考えていく必要がある。

保護観察所や少年院のリアルを知る貴重な講話でした。今後の保護司としての活動する上で大変勉強になりました。また、議会での人権への取り組みにも活かしていきたいと思います。

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