予算特別委員会(1日目・水産林務部) 質問と答弁
北海道議会では7月7日(金)から11日(火)までの日程で予算特別委員会各部審査が行われました。
わたしは第2分科会で、建設部、水産林務部、農政部、経済部、教育庁などに関わる分野について審議を行い、民主・道民連合の質問者として水産林務部に対し下記の項目について質問をしました。
主な答弁内容もまとめてご共有します。(「>」は答弁内容)
※他の部門への質問は記事最後のリンクからアクセスできます。
- ALPS処理水について
ALPS処理水とは、福島第一原子力発電所の廃炉作業に伴い、放射性物質を含む水について、トリチウム以外の放射性物質を、安全基準を満たすまで浄化した水のことです。この処理水を薄めて海に放出することによる風評被害がいま懸念されています。北海道についても、被害が出たらお金を補填すればいいという問題ではなく、地域の水産業を守る強い姿勢がもとめられる局面となっています。
諸外国の受け止めと動向、道としての所見を質問しました。
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- 風評被害の現状について
> 「国際的な安全基準に整合的」とするIAEA(国際原子力機関)の報告書にG7サミットでは首脳声明で支持を表明。一方で中国は重大な懸念を表明している。 - 海洋放出について
> ALPS処理水の処分は避けられない課題。風評被害の防止を進め、機動的な対策を粘り強く国に求める。
- 風評被害の現状について
- 水産業振興について
事業計画によって漁港などの水産基盤整備の方向性が定められています。その具体的な取り組み内容について質問しました。
また養殖では成長がよく病気に強い育種の開発が必要であり、具体的な取り組みについて質問しました。その他、陸上養殖への参入に向けた障壁と、既存漁業との共存について、質問しました。
また、深刻な人材不足に直面し、今後の販路拡大や持続的発展を実現できるよう求めました。
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- 漁港整備について
> 頓別町、利尻町、泊村、伊達市などの205港で施設の整備を行った。
北海道は全国の漁業生産の4分の1を占める。国に要望し予算の確保に努める。 - 増養殖の推進について
> 生産技術や流通の開発を進めている。また、陸上養殖に関する実験を進めるが、現状では既存漁業を脅かす産業規模ではない。今後注視していく。 - 漁業振興について
> 新規就業希望者への長期研修に令和2~4年で88名参加。外国人労働者は令和元~3年で925名受入れ。ICTを活用したスマート水産業にも取り組む。
- 漁港整備について
水産業振興についての質問は池端ひであき議員(石狩市選出)からの送り込みです。北海道の水産業の現状と課題がよくわかる質問で、大変勉強になりました。