北海道議会議員講演会 「ロシア経済の現状と北方四島の経済特区」
北海道議会では委員会や会期中に北海道議会議員講演会が開催されます。今回のテーマは「ロシア経済の現状と北方四島の経済特区」、講師は北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター田畑伸一郎教授でした。
ロシア経済は主に石油と天然ガスによって支えられており、サハリン州の経済構造では64.2%を構成しています。クリル諸島(千島列島~北方四島)では2017年に経済特区(TOR「クリル」)が創設され、法人税免除や社会保険料軽減が適用されています。外資系企業を含む企業誘致が図られていますが、期待ほどには進んでいないのが現状で、今後、千島列島全体をカバーするようにし、特典を強化して企業誘致の促進をはかっているとのことです。
質疑応答の中で、ロシアの脱炭素の目標設定と長期展望についての質問がありました。これについて、ロシアは2060年にカーボンニュートラルを目標としており、森林や土壌で吸収するという構想があること、水素社会が進んだ場合は、天然ガスから水素を作れるためロシアにもメリットがあるとのことでした。
これまであまりロシアについて学ぶ機会がなく大変興味深かったです。今後の活動に活かしていきたいと思います。