■会議録食と観光対策特別委員会(令和元年9月4日)
令和元年第6回食と観光対策特別委員会より
(9/4)
◆(渕上) まず初めに、アンケート調査の内容について、委員会で意見を聞く場を設けていただいたことに感謝を申し上げます。そこで伺いますが、委員会での発言の内容によって、アンケートの内容を改善する余地はあるのでしょうか。
◎(槇観光局長) 先ほどのアンケート調査の報告にありましたとおり、案となっておりますので、今回の委員会での御議論なども踏まえまして、改めて検討した上で成案とさせていただきたいと考えております。
◆(渕上) 委員会後に再度検討を行う余地があるとのお答えをいただきました。ありがとうございます。
さて、グループインタビューに当たり、啓発用冊子を使うとのことでした。8月の委員会で、啓発用冊子の内容が誘致したい側の目線に偏っているのではないかと指摘しました。事実に基づく客観的な記載とのことでありましたが、誘致したい側の事実に偏っているものではないかとも指摘しました。
不利益についても、きちんと書かれているとのことではありましたが、書き方が誘致したい側から書かれていることも指摘しました。
しかし、その上でも修正や撤回がなされませんでした。啓発用冊子が公平か偏っているかについての議論は平行線のままです。そうであるならば、公平であるとの客観的な根拠を示す必要があるのではないかと思います。
例えば、アンケートに、啓発用冊子が誘致したい側から書かれていると感じたか、誘致反対の立場から書かれていると感じたかという設問を入れるなどして、公平性を客観的にはかってはいただけないでしょうか。御答弁願います。
◎(槇観光局長) アンケート調査についてでございますが、グループインタビューなどにおけるアンケート調査は、先ほども申し上げましたとおり、IRに関する一定の情報を得た方々は、誘致についてどのように考えるのかという傾向を把握し、今後の検討に役立てるために行うものでございまして、その趣旨に沿った設問を設定したものでございます。
なお、啓発用冊子につきましては、IRとはどういうものかをわかりやすくお示しするため、IR整備法の内容、諸外国の事例、ギャンブル依存症など懸念される諸課題やそれらの課題への対応状況などについて、事実に基づく客観的な記載に心がけたところでございます。
◆(渕上) 御答弁で、参加者が一定の情報を得た上で、IRの誘致についてどのように考えるのかその傾向を把握し、今後の検討に役立てるとのことでしたが、そもそも偏った傾向にある資料で説明を受けた方々は、おのずとその趣旨に偏った傾向になることは、火を見るより明らかであります。だから私は、この資料の客観性をしっかりと担保する必要があることを繰り返し訴えかけてきたわけです。
しかし、答弁は相変わらず再考の余地があるとお答えいただきましたが、前回のIRの啓発用冊子については、再考の余地が全く感じられず、とても悲しい見解を繰り返されるばかりでありました。
このような公平性が保たれていない啓発用冊子を使うことを私は断固として反対いたします。いま一度、公平性を担保するために、学識経験者の御意見を取り入れた冊子を第2弾として作成する考えはないのか、お伺いいたします。
◎(槇観光局長) 冊子についてでございますが、冊子の作成に当たりましては、IRに対する期待や不安を意図的にあおったり、一定の考え方に誘導することのないよう、プラスとマイナスの両面において、事実に基づく客観的な記載に留意をしたところであり、道といたしましては、まずはこの冊子を通じ、多くの方々にIRについての御理解を深めていただきたいと考えております。
◆(渕上) 客観的になるよう留意したとのお話でしたが、結果として客観的ではないのではないかと、私は何度も申し上げております。そこで、学識経験者の意見を取り入れてはどうかとの提案をいたしますが、どうでしょうか。
◎(槇観光局長) 冊子についての重ねての御質問でございますが、冊子の作成に当たりましては、プラスとマイナスの両面において、事実に基づく客観的な記載に留意したところであり、道といたしましては、まずはこの冊子を通じ、多くの方々にIRについての理解を深めていただきたいと考えております。
◆(渕上) 先ほどと同じ答弁に聞こえましたが、学識経験者の意見を取り入れてはどうですかとの私の提案に対する答弁をお願いいたします。
◎(槇観光局長) 冊子についての重ねての御質問でございますが、道といたしましては、まずはこの冊子を通じ、多くの方々にIRについての理解を深めていただきたいと考えております。
◆(渕上) 私の質問に明確な答弁を得られなかったことは、とても残念に思います。
では、私からもう一つの提案です。公平性の担保に関する提案です。
北海道観光審議会は、北海道における観光の振興を図ることを目的に、北海道観光のくにづくり条例第10条に基づき設置されており、観光の振興に関する重要事項について、調査、審議を行っている機関であります。
啓発用冊子は、IR誘致の是非についての判断材料となる、アンケート調査の説明の際に使われるものでありますから、このような重要なものについては、北海道観光審議会で公平性が保たれているかについて審議してはどうでしょうか。
◎(槇観光局長) 冊子についてでございますが、本冊子は事実に基づく客観的な記載に留意したところであり、まずはこの冊子を通じ、多くの方々にIRについての理解を深めていただきたいと考えております。
◆(渕上) 全く同じ答弁に聞こえましたが、そう思われたのは私だけでしょうか。
IRの啓発用冊子について、公平性担保のために、北海道観光審議会で審議してはどうかと私は申し上げました。それについての御答弁をお願いします。
◎(槇観光局長) 観光審議会の活用については、現在、考えておりません。
◆(渕上) 重要な案件であるのに、北海道観光審議会にかける必要はないとのことでよろしいでしょうか。もしそうであるならば、何のための北海道観光審議会か、私はよくわかりません。
◎(槇観光局長) 北海道観光審議会についてでございますが、審議会は、道の観光施策の重要事項を審議、あるいは諮問にお答えする場でございますので、こうした啓発冊子の内容の確認については、審議になじまないものと考えております。
◆(渕上) この委員会で出た意見をもとに、アンケートについて審議する余地があるとのお話でありましたが、そのような余地もどうやらないと考えてよいのでしょうか。
◎(槇観光局長) 今回の啓発冊子につきましては、道として、事実に基づく客観的な記載に心がけ作成したところでありまして、こういったものについては、改めて審議会の審議になじまないものと考えております。
◆(渕上) 先ほどから同じ答弁を繰り返されていることを、私としては本当に残念に思います。委員会での話をもとに改めて再考する余地があると私は初めに思ったのですが、そうではないことがここで明らかになったと私は理解しました。
このことについて、またしても委員会スルーが行われてしまったことを非常に残念に思うことを指摘とし、私の質疑を終わります。