産炭地振興・エネルギー調査特別委員会随時調査 石狩湾振興洋上風力発電事業

産炭地振興・エネルギー調査特別委員会随時調査で石狩湾振興洋上風力発電事業の視察に行きました。はじめに石狩市役所でレクを受け、現地視察の行程でした。

事業主の株式会社グリーンパワーインベストメントの方から説明いただきました。

・開発から15年、1000名以上が視察。北海道での洋上風力案件の注目が高い。石狩の盛り上がりを見据えてがんばりたい。
・石狩湾新港内に14基の風車を設置。1基あたり8MW。総出力は112MW。約83000世帯分の電力。
・蓄電池と変電設備を設置。再エネは安定性が課題だが、蓄電池により安定して系統に流せる。しかし、交流→直流→交流と変換の際のロスが出る。2haの敷地にリチウムバッテリー24000個。コンテナ42台。
・2007年から日本では洋上風力が検討。風況、地質、岸壁の広さ・強度、水深の条件に加え、港湾機能の余力が選定に影響する。
・日本初の洋上風力×ジャケット構造(基礎)の認証を取得。・国内最大規模の洋上風力×蓄電池の施設。
・風車はスペインのシーメンスガメサ社製。残念ながら日本では風車は製造されていない。
・北電の系統には最大99.9MWを接続できる。余剰分で水素製造の検討が進められている。
・工事の体制は鹿島建設、その下に北海電工。洋上(基礎)は清水建設と日鉄エンジニアリングの合同会社。
・基礎工事はSEP船(自己昇降式作業台船)で行われるが、使用料は1日フェラーリ1台分。24時間作業で工事をする。約130名が乗船する。
・ケーブルは海底に敷設。風車を囲むように一筆書きにすることで途中で切れても供給できる。
・風車の据え付けについて、人がボルト締めを行う。作業は1基30時間。
・工期は鮭漁に影響が出ないよう5~8月に行われた。

石狩湾新港に移動し、試運転中の施設を視察しました。遠くからだと小さく見えますが、タワー部だけで全長88mあり、400m間隔をあけて設置されています。動いているもの、止まっているものがあるが、調整中とのこと。漁業関係者との調整について質問したところ、港湾部内には漁業権はないものの既存の利用者がいたことから丁寧に話し合っており、何かあったときのための基金を設けているとのこと。