滝川市で講演
昨日、滝川市主催の滝川市男女共同参画セミナー『LGBTってなんだろう?』の第1回が滝川市農村環境改善センターで開催されました。小学生から高齢者まで幅広い年齢層、およそ100名が参加されました。前半はわたしからの講話『生まれは大介、いま綾子』後半はグループに分かれての意見交換という構成でした。
ところで、一般的に講師は紹介があってから登壇するのですが、わたしは参加者がいらっしゃったときにひとりひとりに「今日はお越しいただきありがとうございます。」とあいさつし、名刺や道政通信を渡しています。前職時代に地方公演を行う際に、ステージが始まる前に客席で接客していました。こうすることで客席とステージがぐっと近くなり、より盛り上がります。ステージ上の遠くの人ではなく、身近な人に感じていただきたいと思っています。
はじめに滝川市の前田康吉市長より挨拶がありました。滝川市ではパートナーシップ制度の導入に向けて検討が進められており、来年1月を目指すとのことです。道内市町村での導入は北海道での導入への大きな足掛かりになります。
講演の内容はわたしの生い立ちについて、LGBTとは何かについて、パートナーシップ制度についてをリクエストいただきました。パートナーシップ制度については今回新たにスライドを用意し、パートナーシップ制度と婚姻の違い、道内での導入状況、自治体でのサービス内容、市町村アンケートの結果などについてお話ししました。
グループに分かれての意見交換では
①講演の感想について
②カミングアウトについて
がテーマでした。「市長にきいてほしい」「パートナーシップ制度について学べた」「このような講演がもっと行われてほしい」といった感想が寄せられました。一方で、「LGBTは初めて」「横文字で難しい」という意見もありました。LGBTとは何かについて知っているひとが多いような気がしていましたが、知らないというひとも少なくないことが分かりました。カミングアウトについてはあえて講演の中では触れなかったのですが、「カミングアウトしてもいいような環境を整えることが大事」「信頼して話してくれたことにまずありがとうと言うことがだいじ」「カミングアウトされても付き合いは変わらない」などわたしが思っていることが会場から出てきてとてもおどろきました。中には「カミングアウトされたときに抱えきれない」という意見もありました。
このような質問が寄せられました。
Q 生きづらさをどう乗り切った?
A 乗り切ったというより、逃げ切った。
Q 小さい市町村で導入する意義について
A 当事者が流出するのを防ぐ、これから地域おこし協力隊などで移住してくるひとの選択肢として選ばれる。
Q 化粧をどこで覚えた?
A ららつー
Q 手術は痛い?
A 手術中は麻酔で分からないが、終わってからひどく痛い。手術を終えて新しい人生を歩みだす自分を想像すると耐えられる。
Q 理解しない人に対してどうする?
A たとえ相手が攻撃的であっても決して対立してはいけない。むしろ理解が遠ざかる。困っている現状を話し、理解していただく。
今回の講演にはたくさんの高校生に参加いただきました。未来を担う若い世代に理解が広がることはたいへん嬉しいことです。また、滝川市議会議員の方々にも党派に関わらず参加いただきました。政策を進める上で超党派で取り組むことはとても大きな推進力になります。今後、滝川市でパートナーシップ制度が導入されることが滝川市の発展、そして北海道の発展に寄与することを心より願っています。そして、11/11に行われる第2回の満島てるこ講師による『あたしたちが求めたいこと』のご盛会をお祈りします。