少子高齢社会対策特別委員会で質問する ネグレクトについて

11月は児童虐待防止推進月間です。北海道においてもこの期間中、児童虐待防止に関する講演会やオレンジリボンキャンペーン街頭啓発などの取り組みが実施されます。

前回の少子高齢社会対策特別委員会での資料『令和3年度道立児童相談所における児童虐待に関する対応状況』に関する質問を行いました。虐待者別対応件数では身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の種別で主な虐待者が何件かが示されています。ネグレクトは実母が80.3%となっています。父親が育児参加せず母親がワンオペで行っているケースは少なからずあると思いますが、そのような場合は父親のネグレクトとしてはカウントされません。一方でこのような母親が育児につかれて放棄した場合は母親のネグレクトとしてカウントされます。主に育児を行っていた者による放棄として扱われるからです。このようなケースでは母親のネグレクト以前に父親のネグレクトがあり、それは全く数字には上がっていません。両親がいる場合は母親が育児を行うものであるというジェンダーバイアスがかかっている可能性があります。この点について答弁は求めませんでしたが、問題提起をし指摘としました。今後、議論となり、統計の取り方の改善につながることを願っています。

ところでなぜ「ジェンダーバイアスがかかっている可能性についてどうお考えか伺います」「改善すべきと考えますが所見を伺います」といった質問をしないのか?という意見があると思います。そうしたいところではありますが、明確な答弁は出ず、突き詰めるとむしろ議論を後退させてしまう可能性が高いため、委員会では指摘のみにし、委員会終了後に対応を求める方が実効性があるためこのような形を取りました。