ヒグマ対策緊急関係者会議

今年になってヒグマによる人身事故が相次いでいます。6月18日には札幌市東区において市街地にヒグマが出没し、4人の方が負傷しました。ヒグマによる人身事故は確定しているもので今年7件、福島町と滝上町の事故がヒグマによるものとされれば過去最多となります。

このため、道ではヒグマ対策緊急関係者会議が開かれました。ヒグマの出没状況についての説明や、ヒグマ出没時の緊急連絡網などの対応の確認が行われたほか、ヒグマ対策の手引きに市街地に出没した場合についても記載していく必要があるという認識が示されました。また、この時期はお墓参りの季節ですが、お供えものをあげる際にはすぐに持ち帰るよう注意喚起されました。

ヒグマの駆除には猟友会の方の協力が不可欠なのですが、質疑応答の中で各振興局からは、「狩猟法や鳥獣保護法では対応できない。発砲についてはハンターがすべて責任をとっている。ハンターを守れないのでは協力できない。国をあげて考える必要がある。」「ハンターが高齢化している。育成が必要。」「ヒグマの個体数を減らしたいのか維持したいのかはっきりした方針を早く打ち出してほしい。」という意見がありました。

1990年に春熊の駆除を中止して以来ヒグマの個体数は増え、ヒトとの軋轢が高まっています。ヒトとヒグマが共存する北海道のためにはどうすればいいのか、具体な対応が求められています。