3.8国際女性デー十勝集会『今、多様性のある社会へ』

3.8国際女性デー十勝集会が開催されました。昨年開催予定だったのですが新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になってしまい、今回また改めて講演の依頼を頂きました。今回のテーマは多様性。性的マイノリティに関する議会での取り組みについてお話しするとともに、なぜ『今、多様性』なのかについて、そして女性参画の現状についてお話ししました。なぜ多様性のある社会が必要か、その意義はたくさんあると思うのですが、第一には、あらゆる人の人権が当然に認められるものだからということです。道での北海道人権施策推進の見直しの状況についてもお伝えしました。一方で多様性を認めることがイノベーションや販路拡大につながる例、巨大企業が多様性について研修の中に取り入れていることについてお話ししました。

質疑応答の中で、職場でカミングアウトされた場合にどうすればいいか、という質問がありました。講演中では学校内や家族友達からのカミングアウトについても取り上げたのですが、職場の場合はまた別の対応が必要になってくることがあります。まず、当事者はただきいてほしいだけなのか、具体的な対策をもとめているのかていねいに把握する必要があります。聞いてほしいだけなのに良かれと思って対策すると取り返しのつかないことになったりします。具体的な対策についてですが、ほとんどの当事者は特別扱いを求めているわけではなく、普通にさせてくれることを求めていて、それに沿った解決をすることが基本となります。例えばトランス女性が女性用のトイレの使用の許可を求めている場合ですが、あらかじめ社内規定で定めておけば、規定に従って許可するというのがベストな解決法でしょう。多目的トイレがあるからいいじゃない、というのはあまりいい解決法とは言えません。社内規定がなく、他のストレート女性の理解が得られないような場合はやはり理解を求めるところから地道に進めるしかないです。

今回もたいへん有意義な講演となりました。実行委員のみなさま、ご参加いただいたみなさまに心より感謝申し上げます。