LGBTQ+と防災を考える会
9月8日にLGBTQ+と防災を考える会が開催されました。さっぽろレインボープライド2024の関連イベントの一つで、L-Portと防災したっけの共催で行われたこのイベントにはLGBTQ+当事者のみならず、Allyの方やドットジェイピーの学生、議員など40名くらいが参加しました。
本編では以前に被災した場所での避難所の様子がスライドで示され、LGBTQ+当事者がどんな困難を抱えるかについてグループワークで話しました。スライドの中には避難所の受付名簿やトイレ、入浴施設など、男女分けされているものも多くありました。
このところネット上でのトランス女性へのバッシングが激しく、災害時には特にトイレの使用や生理用品などに関する投稿が見受けられます。これについて、なぜトランス女性は反論しないのか?という意見がありました。一部で反論する方もいますが、正論であってもさらに炎上することにしかならず疲弊するだけなので口をつぐんでいるのが現状です。トイレや更衣室などは個室があればベストですが、費用やスペース面で難しいこともあり、基本的にはいつも使っている方を使えるようにするのが適切だと思います。
災害時は普段は見えない問題が表面化します。困難を抱えている人ほど深刻な事態になりますし、差別は人をより感情的な扇動に駆り立てます。ある参加者からは関東大震災朝鮮人虐殺事件を例に、「無教養が迷信を生み差別につながる」という言葉がありとても心に残りました。
このセミナーを通し、LGBTQ+当事者にとっても非常に重要な学びの場となったと同時に、参加者に災害時に当事者が抱える困難を知っていただく機会となりました。このたび主催いただいたL-Port、防災したっけのみなさまに感謝を申し上げます。